皆さんこんにちは。
本日はブルキナファソの真鍮ペンダントに関する謎に迫りたいと思います。
注目するのは下の画像、“亀”のペンダントです。
どの部分が亀なのか分からない方、
ひっくり返してみると手足が確認できます。
“2匹の亀がくっついた”ペンダントです。
ブルキナファソに限らず、装身具に登場する亀は
アイテムによって少々異なる姿で現れます。
真鍮製の指輪などによく見られる亀 ↓ |
ペンダントではもっと平べったい亀 ↓ |
2匹の亀がくっついている様子 |
さてこれが亀であることが確認できたところで、
本題の謎は
亀の下のここは何なのか!ということです。
泳いでいった後の水の波紋か、魚の尾びれのようにも見えます。
そして私には見覚えのある「あのパーツ」が頭に浮かびました。
あのパーツ |
こちらもご出身はブルキナファソ。
亀の下はこれが3つ繋がった形のようですが、
このパーツが何を表しているのかは暫く謎のままでした。
そして最近、
アフリカの金属製装身具について書かれた本で調べ物をしていた際、
2匹の亀のペンダント写真に
“symboliquement des tortues et des cameleons copulant”
という説明がついているのを発見。
亀と……カメレオンと書かれています!!!
なんと、亀の下はカメレオンということでしょうか。
この文章だけではピンときませんが、
カメレオンのペンダントとしてこんな写真が一緒に示されています。
“あのパーツ”が伸びたような形のペンダント |
そしてギャラリーの引き出しに似たような形状のものがあります。
どうやらこうしたカメレオンの形から、
目や口といった細部の表現が単純化され
“あのパーツ”が生まれたと考えられているようです。
頭+胴体+尻尾 = 丸+三角+丸 |
“あのパーツ”が生き物の形とは思いもよらず。
しかしこれまでのブログでご紹介したことがあるように、
アフリカで神様の使いともいわれるカメレオンが
身につける物のデザインに組み込まれているのは納得がいく話でしょうか。
こうして今回は2匹の亀のペンダントが
“2匹の亀+3匹のカメレオン”のペンダントであることが判明しました。
ギャラリーの中にはいつも沢山の謎が眠っています。
お客様の中には「購入して暫く経ってからこんなことに気がついた」と
ギャラリースタッフにお知らせ下さる方も。
手元に置いてじっくり眺めてみてはじめて感じること、分かることもあるのですね。
そんなお話を伺えることが我々スタッフの楽しみでもあります。
「よくわからないけど何故かこの形が気になる……」
そんな始まりもいいのかもしれません。
ギャラリーかんかん本店 K
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