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2023年12月22日金曜日

年末年始の営業について

 【年末年始の営業について】

いつもギャラリーかんかん本店をご愛顧くださり誠にありがとうございます。
本年の営業も残り5日間となりました。
年末年始の営業についてお知らせ致します。

年内は12月28日(木)まで営業いたします。
通常の閉店時間より早く、
16時までの営業となりますので
お越しのお客様は是非お時間に余裕をもってご来店くださいませ。

2024年は1月5日(金)11時より営業いたします。


冬季休業2023年12月29日~2024年1月4日





2023年12月16日土曜日

コタ族の守護神像

皆さまこんにちは。
本日は現在開催中の特集から、
コタ族の守護神像(ムブル ングル)をご紹介します。

店内の様子

ガボンに暮らすコタ族の人々には、
自分たちの祖先を尊敬し崇める祖先崇拝の文化がありました。
この信仰自体や、これに関わる儀礼のことをブウェテと呼びます。

祖先の中でも特に高名な人物の頭蓋骨は聖遺物として崇められ、
納骨用の籠に入れて家族やコミュニティの中心的な人物の家、
祠のような特別な場所などで保管されたといいます。

参考画像 https://www.randafricanart.com/Kota_mbulu_ngulu_Billigs.html


木彫に真鍮などを貼って作られた守護神像は、
もともとはこの納骨籠に悪い霊が寄り付かないようにするために作られ、
参考画像のように籠の上に設置されていました。

その為、足元が窄まった形に作られています。

掲載№4
W28×D8.5×H50㎝
¥28万(税込¥308,000)



守護神像には納骨籠を守ること以外にも役割があり、
人々が健康や豊饒を願う儀礼、
災害や社会的な危機からの守護を願う儀礼など様々な祈りの場でも
祖先の力の象徴として登場しました。


掲載№3
ご売約

守護神像のスタイル(顔や形)は様々なバリエーションがあり、
口の表現が省略された上の像は
コタ族のサブグループであるマホングウェの人々が使ったものです。


今年の10月3日から上野の国立西洋美術館で開催している
キュビズム展へ行かれた方は「おや?」と思っていただけたかもしれません。

こちらの像によく似たマホングウェの守護神像が
パリのポンピドゥーセンターの所蔵品に含まれており、
20世紀初頭ピカソやブラックなどの画家に大きな影響を与えた
アフリカのプリミティブアートの一例として展示されています。

(お写真は下記のURLからご覧いただけます)
ポンピドゥーセンターのホームページより
コタ(マホングウェ)の守護神像https://www.centrepompidou.fr/en/ressources/oeuvre/cn7jMz4


パリ ポンピドゥーセンター キュビズム展 美の革命
2024.1.28まで開催中です


かつて儀礼や納骨籠のために使われていた守護像の一部は
ヨーロッパに渡りギャラリーや美術館・博物館で保管されているものもありますが、
現在オリジナルの守護像を入手することは極めて困難な状況です。

そのため今回ギャラリーかんかんでご紹介している物は
実際に納骨籠に設置されていたものではなく、
コタの守護像の伝統を守ってきた人々による造形の継承品です。

しかしこれらを蒐集してきた代表の小川は、
コタの造形の力強さと、それを実に巧みに再現した守護像の一つ一つに
「受け継がれたアフリカンアート」としての価値を見出してきました。

9点もの守護像を一同にご覧いただく機会はなかなかございませんので、
是非ギャラリー店頭で実物と対面してみていただければと思います。
特集期間は12月23日(土)まで。
皆さまのお越しを心よりお待ちしております。

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本店のメールアドレスまたは電話番号に
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ギャラリースタッフがお届け日やお支払い金額などをお知らせいたします。
(特集企画のリーフレット番号でもご注文可能です)

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現金、クレジットカード、ICカード、paypayなど

※ブログ掲載番号の記載がない商品は「●月●日のブログに載っていたもの」とお伝えください。

ご不明点はお電話・メールにてお気軽にお問い合わせください。
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ギャラリーかんかん本店 K
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
mail: honten@kankan.co.jp

2023年12月7日木曜日

ミルクとネパールの民具

 

皆さまこんにちは。
本日は12月の特集に掲載しているネパールの民具についてご紹介します。
(特集の全ラインアップは前回のブログをご覧ください。)

まずは木彫りのミルクポットから。
ミルクを一時的に保管したり、大きなポットに移したりするときに使用します。
全面に彫り模様が入っていてとても美しい民具。

リーフレット掲載番№25
¥48,000(税込み¥52,800)
12.5×16×H22cm


縄の持ち手もついていますが、
ご注目いただきたいのは本体と繋がっている木の取っ手部分。
この形、「頭のないトカゲ」を表しているそうです。


トカゲは虫を食べることから、
ミルクに虫が入るのを防ぐ守護の象徴として彫られているといいます。
後ろから見ると両手足を伸ばしてポットに張り付いているように見えますね。

以前から「取っ手の形が面白いな…」と思っていたのですが、
形の由来を知ることで更にこの民具への愛着が湧いてしまいました。
ネパールでは、生活に欠かせないミルクや
それを攪拌して作るバター(オイル)がとても重要なものだと考えられています。
これらに関わる生活の道具も大切なものだったのでしょう。

次にご紹介するのはミルクを攪拌するときに使う
グルロ(グルラとも)という民具です。

参考画像 https://archive.nepaljapan.com

上のお写真はテキという木製のポットにミルクを入れて、
プロペラ状の突起がついた棒(マダニといいます)をまわして
バターミルクとバターオイルを作っている様子です。
ポットから伸びている棒の上部に垂直に設置されている
白っぽい木のパーツがグルロです。

リーフレット掲載番№24のa、b
各 ¥25,000(税込み¥27,500)
左a W8×D5.5×H26cm
右b W7×D6×H29.5cm

攪拌棒(マダニ)を支えるだけの用途なので、
グルロではなく単に縄を通して代用することもありますし、
もっとシンプルで彫刻のないものもあるようです。

しかし今回私が皆さんにご紹介したかったのは、
「家」と「縄」と「テキ(ミルクポット)」が彫られた
この2つのグルロ。


左側のグルロは裏返すと家の後ろにテキ(ミルクポット)が彫られています。


人々の暮らしの中心である家と、
大切なミルクを保管するテキ(ミルクポット)、
そして大切なものの繋がりを感じさせる縄の結び目。
ネパールの人々の思いが詰まったようなこのデザインにとても惹かれました。


テキ(ミルクポット)はミルクに関わる民具の中でも
特に神聖なものだと考えれれており、
魚や肉を食べた手で触れたり
他の食器と一緒に洗ったりすることはないそうです。

ネパールの切手の絵柄になっていたこともあり、
人々の暮らしを象徴する重要な民具であることが伺えます。

参考画像 https://colnect.com/en/stamps/stamp/773855-Theki_Madani-Nepal


いずれも使い込まれて艶々になったグルロ、
是非ギャラリー店頭でお手に取ってご覧いただきたいお品物です。
特集は12月23日(土)まで開催中。
沢山の方にお会いできるのを楽しみにしております。

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12月の特集がはじまります


皆さまこんにちは。
早いもので今年も残り一か月となりました。
年内最後の特集をご案内いたします。

12月は2つの特集を同時開催いたします。
【期間】2023年12月8日(金)~23日(土)まで
【営業時間】平日・土曜日11:00~19:00
【定休日】日曜日・祝日

特集1
伝承される美しいかたち
コタの守護神像

(ご案内紙面より)
今回ご紹介するのはガボンのコタ族の守護神像である。
本来の用途は遺骨を入れた籠の上に取り付けて祖先を邪悪な霊から
守るために守護の役割を持つものであった。
本年11月末のパリのサザビーオークションで1950年以前の
来歴がある作品に対しては落札予定価格300万円ほどが見込まれている。
しかし、今回の企画展で展示するのはいわゆるオリジナルではない。
私は昔からこのコタ守護神像の奇抜で斬新なデザインに惹かれて、
遺骨籠に取り付けられていたという純正のものでなくても
造形の完成度を見て収集を続けてきた。
現在、作られているものはコタ族のアルティザンの手による
古い造形の継承品である。像の表面を飾る真鍮や銅の金属板の仕上げは
実に巧みで、基本的なフォルムの統一感を堅持している。その再現性は力強く美しい。
このようなアフリカンアートの優れた伝承形をぜひご覧いただきたいと考えて、
この度の企画展に至った。お越しいただければ大変嬉しい。



特集2
アフリカからの新着品ご紹介と、
ギャラリースタッフのお勧め品ご紹介


 



                 




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