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2019年12月28日土曜日

去る亥(いのしし)

2019年も残り3日を残して、
本日ギャラリーかんかん本店は年内最終営業日を迎えました。

今年も沢山の方々にお会いし、
人の手とその創造力が生み出してきた数々の民具、
フォークアート、プリミティブアートをご紹介できたことを
スタッフ一同心より御礼申し上げます。


ギャラリーへお越しいただいた皆様が
「面白いねぇ」「わぁ、こんなものを作り出すなんて」と
熱心に店内をご覧くださる様子を拝見するたび、
人と物の出会いであることは勿論
人と“その物を生み出した人”の出会いでもあるように感じられる日々となりました。

物を通して人と人や地域、何年も前の環境や文化が出会う、
このギャラリーがそんな場所であれたらと思います。

来年もまた、たくさんの出会いを楽しみに。
皆様よいお年を。

コンド族 いのしし ¥90,000+tax



ギャラリーかんかん本店 K
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
mail: honten@kankan.co.jp

2019年12月10日火曜日

アフリカの貨幣とナイフ特集

今年最後のギャラリー特集は、
SILHOUETTE(シルエット)-アフリカの貨幣とナイフ-です。

ご案内の紙面をブログでもご紹介致します。
ぜひご覧ください。





日本に暮らす多くの方が「貨幣」や「ナイフ」と聞いて想像するものと、
アフリカでかつて使われていたそれは形も大きさも大分異なるかもしれません。
その予想外のシルエットに、魅力を感じるファンも多いのではないかと思います。

これだけ沢山の種類を一堂にご覧いただける機会もなかなかございませんので、
是非ギャラリーでじっくりと見比べてみてください。
もちろん掲載品以外も展示しております!

遠方でお越しになれない方は
ご覧になりたい商品の細部をお写真に撮ってメールでお送りしますので、
是非ご一報くださいませ。


ギャラリーかんかん本店 K
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
mail: honten@kankan.co.jp


2019年12月2日月曜日

ブルキナファソの装身具をめぐる謎解き

皆さんこんにちは。
本日はブルキナファソの真鍮ペンダントに関する謎に迫りたいと思います。
注目するのは下の画像、“亀”のペンダントです。


どの部分が亀なのか分からない方、
ひっくり返してみると手足が確認できます。
“2匹の亀がくっついた”ペンダントです。


ブルキナファソに限らず、装身具に登場する亀は
アイテムによって少々異なる姿で現れます。

真鍮製の指輪などによく見られる亀
ペンダントではもっと平べったい亀
2匹の亀がくっついている様子

さてこれが亀であることが確認できたところで、
本題の謎は

亀の下のここは何なのか!ということです。
泳いでいった後の水の波紋か、魚の尾びれのようにも見えます。

そして私には見覚えのある「あのパーツ」が頭に浮かびました。

あのパーツ
こちらもご出身はブルキナファソ。
亀の下はこれが3つ繋がった形のようですが、
このパーツが何を表しているのかは暫く謎のままでした。


そして最近、
アフリカの金属製装身具について書かれた本で調べ物をしていた際、
2匹の亀のペンダント写真に
“symboliquement des tortues et des cameleons copulant”
という説明がついているのを発見。

亀と……カメレオンと書かれています!!!
なんと、亀の下はカメレオンということでしょうか。
この文章だけではピンときませんが、
カメレオンのペンダントとしてこんな写真が一緒に示されています。

“あのパーツ”が伸びたような形のペンダント

そしてギャラリーの引き出しに似たような形状のものがあります。


どうやらこうしたカメレオンの形から、
目や口といった細部の表現が単純化され
“あのパーツ”が生まれたと考えられているようです。

頭+胴体+尻尾 = 丸+三角+丸


“あのパーツ”が生き物の形とは思いもよらず。

しかしこれまでのブログでご紹介したことがあるように、
アフリカで神様の使いともいわれるカメレオンが
身につける物のデザインに組み込まれているのは納得がいく話でしょうか。



こうして今回は2匹の亀のペンダントが
“2匹の亀+3匹のカメレオン”のペンダントであることが判明しました。



ギャラリーの中にはいつも沢山の謎が眠っています。

お客様の中には「購入して暫く経ってからこんなことに気がついた」と
ギャラリースタッフにお知らせ下さる方も。
手元に置いてじっくり眺めてみてはじめて感じること、分かることもあるのですね。
そんなお話を伺えることが我々スタッフの楽しみでもあります。

「よくわからないけど何故かこの形が気になる……」
そんな始まりもいいのかもしれません。


ギャラリーかんかん本店 K
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
mail: honten@kankan.co.jp

2019年11月26日火曜日

「アフリカからアートを売り込む」シンポジウムのお知らせ

アフリカ美術関連のシンポジウムのご案内です。

「アフリカからアートを売り込む」
  研究と企業の活動から考える現状と展望 ー

  日時:2019年12月7日(土) 13:30~17:00
  会場:東京大学 本郷キャンパス 文学部 一大教室
  入場無料、事前申し込み不要


日本におけるアフリカ美術の市場や業界の
歴史、現状、今後の展望などを考えるシンポジウムです。
研究者や企業で活動する方々の講演が行われます。

そのトップバッターとして当社代表取締役の小川弘が登壇致します。
講演内容は「アフリカの仮面や民具の収集と日本のマーケット」。
当社社員でもふだんはなかなか聞けない貴重なお話になると思います。

アフリカ美術をさまざまな視点から見つめる、またとない機会です。
皆様ぜひお誘い合わせの上ご来場下さい。






ギャラリーかんかん本店 F
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
mail: honten@kankan.co.jp

2019年11月24日日曜日

モロッコの古道具

今季は珍しくモロッコの仕入れがございました。
本日はその中から古道具のご紹介です。



羊毛産業で使われていたらしい鉄製のブラシ、
持ち手の部分だけ木で握りやすいのですが、
その他は分厚い鉄で作られていてなかなかの重さ……

本来使う際は逆さまに置くようですが、
こうして裏から見ると厚みがわかります

モロッコの古道具 各¥36,000+tax
これを手作業で使っていたと思うと二の腕がプルプルしそうです。



ブラシの分かれ目はニョキッと不揃い!
革やビニールの紐が巻いてあるのは、
梳いたものが奥まで入って引っかからないように
(または切れないように)する為でしょうか。
沢山使われた様子が伺えて、ちょっぴりよい雰囲気です。

模様もすてき。



モロッコからはベニワレンやカラフルなラグも入荷していますが、
現在ギャラリー本店の店頭には展示していないのでスタッフへお声かけください。
しまっているものをお出ししてご覧いただけます。




見た目も素材もぬくもりたっぷり、
楽しい冬の時間を過ごせそうです。



ギャラリーかんかん本店 K
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
mail: honten@kankan.co.jp

2019年11月21日木曜日

定休日のお知らせ

いつもギャラリーかんかん本店をご利用いただき、
誠にありがとうございます。
本日は営業時間に関するお知らせです。



2019年12月1日より、
本店では日曜日・祝日を
定休日とさせていただくことになりました。

その他の曜日はこれまで通りの営業時間に変わりございませんので、
今後ともご愛顧賜りますようお願い申し上げます。


【12月からの本店の営業時間】
平日  11:00~19:00
土曜日 11:00~18:30

商品に関するお問い合わせはメールでもご連絡いただけます。
何かお探し物や気になるお品物がございましたら是非ご利用ください。



ギャラリーかんかん本店 スタッフ一同
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
mail: honten@kankan.co.jp

2019年11月19日火曜日

アフリカの仮面のご紹介

本日は新入荷のアフリカの仮面のご紹介です。
ヨーロッパで仕入れられた選りすぐりの3点です。

まずはアンゴラ・チョクエ族の仮面です。



























H20cm (台座を含めると37cm)¥380,000(税別)




西アフリカの仮面が多いかんかんの中では珍しくアフリカ南西部アンゴラの仮面です。
女性の祖先を表した「プウォ(Pwo)」と呼ばれるこの仮面は多産を願うものだそうです。
スリット状の細い目は亡くなっている人を連想させます。
実在した特定の女性をモデルにしているのかもしれません。
額の十字はコスモグラム(宇宙論を描いた平らな幾何学図形)を表し、
頬の文様は涙がモチーフとも言われています。
気品のあるお顔で、赤く染めた編み込みの髪型も美しいです。
男子の成人儀礼に登場しました。


お次はコートジボワール・ベテ族の仮面です。
















































H27cm (台座を含めると42cm)¥380,000(税別)



こちらはベテ族の「グレ(Gre)」と呼ばれる “war mask”。
突き出した額や顔のパーツに、多くの真鍮の鋲を打ったこの仮面は
森のパワフルな精霊を表します。
戦いに向かう兵士を鼓舞する仮面だそうです。
いかにも強そうです。


緊張感ある2つの仮面の後は
ほっとするようなガボン・ファング族のパスポートマスクです。




H13cm (台座を含めると20.5cm)¥18,000(税別)


小さいながらも静かな力強さを感じます。
側面の三角模様が効いていますね。

ご興味をお持ちいただいた方はぜひご来店になってご覧下さいませ。


ギャラリーかんかん本店 F
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
mail: honten@kankan.co.jp

2019年11月15日金曜日

展覧会 <すわる>を旅する

展覧会のお知らせです!
明日から始まるとてもとても興味深い展覧会です。

<すわる>を旅する アジアとアフリカの、あの座り方と低い腰かけ

 会場:生活工房ギャラリー/ワークショップルームB
       (三軒茶屋キャロットタワー3・4階)

 会期:11月16日(土)~12月8日(日) 月曜休み 入場無料

詳細はこちらをご覧下さい → https://www.setagaya-ldc.net/program/463/





































この展覧会の立役者であるデザインリサーチャーの井上耕一さんは
両足の裏を地面につけたまま腰を下ろし
両膝を立ててしゃがむ姿勢を「あの座り方」と名付け
アジアやアフリカの国々で30年以上もフィールドワークをされたそうです。

そのようなご研究をされている方がいらっしゃるなんて!
ただただ驚き、心を打たれました。

「あの座り方」への深い考察や
各地で撮影された写真、収集された腰かけなどの展示は必見です。
期間中これまた面白そうなイベントも開催されます。

ギャラリーかんかん本店は4階展覧会場受付前にて売店を出させていただきます。
皆様、ぜひぜひお出かけ下さいませ。


ギャラリーかんかん本店 F
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
mail: honten@kankan.co.jp

2019年11月11日月曜日

ドゴン族の扉とお知らせ

ドゴン族の扉、ちょっと珍しい鉄製です。
アップでご紹介する前に、
今週末の営業時間についてお知らせです。



【11月16日(土)の営業について】
通常の土曜日は11:00~18:30の営業ですが、
16日に限り、17:30にて閉店させていただきます。
ご不便をおかけいたしますが、
ご来店のお客様はお間違いのないよう、
お願い申し上げます。


さて、
これまでドゴン族の扉というと
木製のものをご紹介することが多かったかと思いますが、
今回は小さな鉄製扉です。



お写真では大きさが分かりにくいのですが、
(大)¥18,000+tax W22×D0.5×H35㎝
(小)¥14,000+tax W17×D0.4×H27㎝と、
大きい方でA4のノートとほぼ同じくらいのサイズで作られています。

もちろん人が出入りすることはできませんので、
オブジェとしてお楽しみいただくお品物です。
ドゴン族は実用の梯子と同じ形の“ミニチュア梯子”も作って
家に飾っていたりするようですから、
扉も小さなものを作ってみようと思ったのでしょうか。

小さなイーゼルに立てかけたり、
細いワイヤーで壁に掛けても素敵です。



小さくてもドゴンの仮面モチーフなどが
しっかり登場しているのがわかりますね!





ギャラリーでは木製の扉もご用意していますので、
是非合わせて見比べてみて下さい。
鉄製もこのサイズならではの、
ちんまりとした可愛らしさを感じていただけると思います。


ギャラリーかんかん本店 K
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
mail: honten@kankan.co.jp

2019年11月5日火曜日

ジェンネの壷の花 タネ再び!

ジェンネの壷の花ですが、その後赤いふくらみが開いてきて・・・
中にはタネが見えています。





















そして乾いた感じになって、さらに開いて・・・





















さらに開いて、もうはじけそうに!





















知らない間にタネがどこかに飛んでしまうのイヤだ!
と思い、はじける前に取っちゃいました。





















なんとなく朝顔のタネに似ています。
しかし、うれしいです。
遠いマリからやってきた壷の中のタネが発芽して
成長し、可愛らしい花が咲き、そして再びタネに。
いったい何者で、どのように利用された植物なのかは謎のままなのですが
この半年間の観察は楽しかったです。
寒がりのはずなのでそろそろ室内に入れてあげて
枯れてしまうのか、枯れないで成長するのか、まだまだ観察は続きます。

すみません! 今日は商品のご紹介はありません。
皆さま、寒くなってきたので風邪などひきませんように。


ギャラリーかんかん本店 F
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
mail: honten@kankan.co.jp


2019年10月23日水曜日

ディディエ作品のご紹介 その2

ディディエ作品ご紹介の第2弾です。
今日は食べ物に注目したいと思います。
ディディエ作品を通してトーゴの食文化が見えてきます。

こちらの女性が手にしているのは
アフリカで主食の一つとなっている食べ物、ヤムイモです。
これを蒸してからお餅のように練った「フフ」と呼ばれるものを作ります。
野菜や肉、魚などを煮込んだスープと一緒に食べます。

無題 H39cm ¥65,000(税別)



この作品ではヤムイモの他にカゴに入ったトマトやタマネギも見られます。
トマトやタマネギはスープによく使う食材です。
(いろいろと検証した結果、紫色の野菜はタマネギと結論しました。
 違ってたらスミマセン。)

上の作品のカゴの中





















こちらの女性もヤムイモ、トマト、タマネギの3点セットを売り歩いていますね。


「野菜売りの女」H55cm ¥40,000(税別)





















ココナツ売りも町のいたるところで見かけます。

No.14「ココナッツ売りの女」H45cm ¥100,000(税別)





















こちらはバナナ売りの女性。

No.17「バナナを分ける女」H33cm ¥48,000(税別)





















こちらはパイナップルとパパイヤでしょうか。
フルーツはこの他にもスイカやマンゴーなど豊富に見られます。

無題 H23.5cm ¥48,000(無題)






















魚料理もポピュラーです。川魚も多いです。
前回ご紹介した「カフェのウエイトレス」も魚料理を運んでいましたね。

No.15「料理を作る女」H31cm ¥58,000(税別)





















漁師でしょうか、3匹の大きな魚を運んでいる場面です。

「魚をとる」H26cm ¥48,000(税別)





















最後は「ワニ釣り」です。
実際このようにワニを捕って食べるのでしょうか!
ワニが捕れた日にはご馳走にちがいありませんね。

No.5「ワニ釣り」H36.5cm ¥48,000(税別)























ギャラリーかんかん本店 F
世田谷区代田1-47-1
TEL: 03-5486-3122
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